第157回日商簿記検定を受験された皆さん、お疲れ様でした!
日頃の勉強の成果は出せましたか?
「思っていたよりもできた!」という方もいれば、「撃沈だ…」と落胆されている方まで様々でしょう。
本当はこんな記事書きたくないんですが、また日商さんがやらかしたっぽいです(苦笑)
何がかと言うと、、、
「簿記2級の問題が難しすぎる!!」
という件です。
前回の第156回でもかなり疑問を呈す方が多かったのですが、まさかの今回も激ムズ問題で受験者や講師の方など、色々な方面から怒りの声が上がっています。
そこでこの記事では、「一体どの問題が難しかったのか」や「今後の対策はどうすればいいか」といったところまで、管理人の視点から解説していきたいと思います。
最新試験(第158回)の世間の反応まとめはこちら
2021年6月13日に実施された第158回簿記検定試験の各級での世間の反応をまとめた記事です。最新の試験難易度の状況などが確認出来ますのでぜひ参考にしてください!
特に簿記3級を受験された方は要チェックです!
第157回日商簿記検定2級で難しかった問題は?
第157回日商簿記検定2級では、大きく分けて以下の5つの問題が出題されました。
この中で今回難し過ぎるのではないかと問題視されているのは、第2問のリース取引と、第3問の製造業の決算処理の部分。特に第2問ですね。
前回の第156回に炎上した問題(第2問の有価証券と第3問の連結財務諸表)も「やる事が多すぎる!!」という内容のものでしたが、今回のリース取引の問題は過去でも例を見ないくらい、やらなければいけないことが多かったです。
正直、まともにやってたら多くの方は時間が足りなくなるんじゃないでしょうか。
一つ一つは落ち着いてやればそこまで難しくはないかもしれませんが、問題見た時点で「なんじゃこりゃ!?」とパニックになった方も多いでしょう。
第3問についても、問われていること自体はそれほど難しくないですが、「製造業の決算処理」という今まで試験にはほぼ出なかった範囲が出題されたこともあって、「え・・・何これ!?」となった方も多かったかもしれません。
というか、商業簿記でここまでガッツリ製造業の決算処理が出たのは今回が初めてですね。
落ち着いて、なおかつ迅速に出題されたことをこなしていく必要があるという、なかなかハードな問題が2つ出題されたわけですので、受験生の方は相当キツかったと思います。
当サイトの別記事で解答速報も載せておりますので、こちらもあわせてご確認下さい。
直近の試験を振り返る【最近難しい回多くない?】
今回の試験は一旦置いておいて、ちょっと直近の日商簿記2級の試験を振り返ってみましょう。
まず、キリがいい第150回以降の合格率を見てみましょう。
これまでの日商簿記2級では、大体合格率が20~30%の間に落ち着くことが多かったのですが、直近だけ見てみると6回中3回も20%を割る結果となっております。
うち2回は15%も下回ってるので、こういう回は問題も相当難しいはずです。。
私が傾向として感じるのは「日商簿記2級の難易度上げようとしてるんじゃね?」ということです。
今までだと合格率が30%を超える回もチラホラあったのですが、近年の流れを見ると、もうそんな易しい問題は出さないようにシフトしてきてるんじゃないかと。
今回も感覚的に20%は切ってくるでしょうし、下手したらまた15%を下回る合格率になってしまうかもしれません。
我々受験生側も、日商簿記2級は簡単に取れる資格じゃないということを再認識する必要がありそうですね。
なお、第151回、156回の試験については、今回同様に考察記事を作成してますので、よろしければご覧下さい。
【みんな怒ってる!】受験者や指導者の声を一部抜粋
ここからは、第157回日商簿記検定2級について、受験者や指導者の方の声を一部ご紹介してみようと思います。
上記のように今回は難しかったというツイートもそれはそれは多かったのですが、第2問でリース資産が燃えてしまう問題が出たため、それをいじって「リース資産燃やすな」というツイートも数多くありました(笑)
私もTwitterでアンケートを取ってみましたが、以下のような結果になりました。
全部で239票集まったアンケートの中で、約半数の方が難し過ぎてキレてます^^;
ちょっとこんな結果になること自体がおかしいですもんね。
日商簿記2級はもちろん簡単な試験ではありませんし、難しいと感じる方も多いとは思います。
とはいえ、過去の合格率でいえば大体25%前後に収まることが多かったので、これだけ難し過ぎてキレてる方がいるというのはちょっと異常だなという感想です。
上記の項でも少し触れましたが、最近の日商簿記2級は合格率が下がっている傾向にあり、意図的に難易度自体を上げているのかもしれません。
毎回この類いの記事を書くときの常連になっている(笑)LEC東京リーガルマインドの富田先生もまたご立腹でした。
以下のようにツイートもされてます。
つまり、皆さんの意見をまとめるとこんな感じですね。
- 最近の簿記2級の難易度上がってるのなんとかして!
- 日商さんが何をしたいのか分からない!
- 受験生がかわいそう!
- 簿記2級の問題難しすぎる!
- リース資産燃やすな!
【今後はどうするべき?】日商簿記2級の試験対策を考えてみた
これは前回(第156回)の考察でも同じことを書いたのですが、日商簿記2級では商業簿記のパートがかなり重くなってきています。
私が受験した約5年前くらいは、どちらかというと商業簿記で稼いで工業簿記は取れるところで得点稼ぎしようみたいな流れがあったのですが、完全にこの考えは逆転してますね。
最近では工業簿記は比較的ノーマルで易しめの問題が出る傾向にあるため、工業簿記は満点を取るつもりで取り組み、商業簿記は取れるところを取るというスタンスにシフトしていく必要があるかなと。
今回の第2問、第3問のように、パッと問題を見ただけで「あ、これアカンやつや」と察せるものについては、とりあえず後回しにして、分かるところから取りかかるのがベストではないでしょうか。
仮に今回でいう第2問、第3問がすべて解けたとしても、工業簿記に取り組む時間が残っていなければ不合格ですからね。。
これまでよりも、より強く時間配分は意識しておく必要があるのは間違いないでしょう。
なお、残念ながら今回不合格となってしまった方は、幸いにも2020年12月からネット試験方式も始まっているため、そちらの受験方式で再受験されるのも検討されてはいかがかなと思います。
せっかく合格できるだけの知識があっても、問題のアタリハズレで不合格になってたんでは納得いかないですよね。
ネット試験方式では試験会場の空席があれば近い日にちでも受験が可能なので、ぜひ頭の片隅にでも置いておいて下さい。
まとめ

ここまで、第157回の日商簿記検定2級が難しすぎると話題になっている件について長々と書いてきました。
最近の日商簿記2級は難易度も上がってきており、以前よりも取得が難しくなってきています。
上でも申し上げた通り、今回残念ながら不合格となってしまった方は、ネット試験方式での受験も視野に入れて勉強を進められるのもひとつの手ですので、ぜひ検討してみて下さい。
何にせよ、せっかく簿記2級を取ろうとここまで頑張ってきたんですから、諦めずに前を向いて頑張りましょう!
なお、最近ではかなりリーズナブルに受講できる通信講座も出てきていますので、こういったものを利用して知識を更にブラッシュアップさせておくのもいいかもしれませんね^^