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日商簿記2級・3級でネット試験が導入!変更点や試験内容を徹底解説!
2020年12月より、日商簿記検定2級・3級でネット試験方式が新たに導入されました。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年6月実施の第155回検定については同検定創設以来初の中止となり、今後も多くの学習者が受験機会を喪失する可能性が高いため、早期導入に踏み切られました。
で、こうして新たな試験方式が導入されるとなると、従来の試験方式からの変更点や、どんな試験方式なのかという点が気になりますよね。
この記事では、日商簿記検定2級・3級ネット試験方式の、変更点や試験内容の詳細について詳しく解説していきますので、受験を検討されている方は是非参考にして下さい!
日商簿記検定2級・3級で新たに導入されるネット試験方式とは?
それでは、新たに導入されるネット試験方式の特徴を確認していきましょう。
そもそもネット試験方式とはどういうものなのかと言うと、CBT方式とも呼ばれており、商工会に認定されたテストセンターに行き、会場に設置されたパソコンで受験する形式です。
「ネットだから自宅で受けられると思ったのに、結局テストセンターまで行く必要があるんだ!」と思うかもしれませんが、自宅受験だと不正が起こる可能性がありますからね。
テストセンターは全国に100か所程度設置されており、各センターごとに受験できる日取りが違いますので、自分の都合と場所がマッチしたタイミングで受けられるのが特徴です。
この試験方式は日商簿記初級や原価計算初級の試験で既に実施されており、これまでの出題形式を応用して、2級や3級に適応した範囲に拡大させる形となります。
サンプル問題が各資格学校で随時アップされてきていますので、受験検討中の方は一度試しておかれることをおすすめします。
日商簿記ネット試験用サンプル問題リンク一覧(12/15時点)
従来の試験からの変更点・据え置き部分をまるっと解説
なんとなくの概要に触れたところで、ここからは従来の統一試験方式とネット試験方式(CBT方式)の違いを見ていきたいと思います。
比較がしやすいように一覧表にまとめてみましたので、まずはこちらをご覧ください。
統一試験 | ネット試験 | |
試験日 | 2月、6月、11月 | 随時 |
試験時間 | 【~2021年2月】 120分 【2021年6月~】 2級90分、3級60分 |
【2級】90分 【3級】60分 |
試験会場 | 学校や会議室等 | テストセンター |
申込 | 各商工会議所 | 専用申込サイト |
受験方法 | 用紙に記入 | パソコンで入力 |
合格発表 | 約2~4週間後 | 即時 |
出題範囲 | 出題区分表による | |
受験料 | 【2級】¥4,720 【3級】¥2,850 |
順番に詳しく解説していきますね!
試験日・試験時間の変更
まず、大きな相違点として試験日・試験時間が挙げられます。
試験日は従来2月、6月、11月の年3回の実施でしたが、ネット試験はテストセンターの予定に空きがあれば随時試験に挑戦することが可能になります。
(各テストセンターの予定表はこちらでご確認下さい)
これまでのように年3回の限られた受験機会に合わせて勉強する必要がなくなりますし、万が一試験当日に都合が悪くなったり体調を崩したりしても、数か月持ち越しになるといった事例はなくなりますので、受験者にとってチャンスが増えます。
また、試験時間については従来の統一試験方式では2級・3級共に120分ですが、ネット試験方式では3級が60分、2級が90分と時間が短縮される事になりました。
ちなみに、統一試験方式においても2021年6月からはネット試験方式の時間に統一される事も決定しておりますので、ご注意ください!
試験会場と申込場所の変更
これまでの統一試験方式は、各地の商工会議所で申込を行い、指定された試験会場にて受験をしておりました。
これがネット試験方式では「テストセンター」の全国統一の申込サイトがあり、受験希望日時、受験希望会場、受験者情報等を入力して申込をし、指定したテストセンターにて受験するかたちになります。
「テストセンター」の全国統一申込サイトのリンクも貼っておきますので、受験申込をされる方は以下よりどうぞ^^
受験方法の変更
従来の統一試験方式の場合、問題用紙、答案用紙、計算用紙が配られ、鉛筆またはシャープペンと電卓を持ち込んで、各用紙に記入しながら回答を進めていきます。
受験経験のある方からすればお馴染みの光景ですよね。
これがネット試験方式では、PCモニターに問題と答案欄が表示されており、マウスやキーボードを操作しながら入力、回答していくかたちとなります。
計算用紙は別途配られるのでメモ書きをする事は可能ですが、従来の問題用紙に書き込むスタイルに慣れている方は結構違和感が出そうですね^^;
合格発表の変更
統一試験方式とネット試験方式では合格発表の方法も異なります。
統一試験方式では、試験を受けてから約2週間後から4週間後(申込をした商工会議所によって異なる)の指定された日に合格発表され、合格していれば合格証書が郵送されます。(商工会議所へ受け取りに行くパターンもあり)
一方、ネット試験方式では試験が終了するタイミングで自動的に採点され、その場で合否の発表まで行われます。
ドキドキしながら合格発表の日を迎えるあの感覚は味わえないわけですw
でも、こうして早々に結果を出してくれるのは非常にありがたいですね。仮に不合格でも次に向けての学習スタートも早めに切れますし。
なお、合格証についても、スコアレポート内のQRコードから即日「デジタル合格証」が取得可能ですので、こちらも覚えておいてください。
据え置き部分
従来の試験から変更されず据え置きされている部分ももちろんあります。
まず、出題範囲です。
同じ級なのに出題範囲が変わり、難易度が変わってしまうのはおかしな話ですよねw
ですので、各級どちらの方式であっても出題範囲は統一されます。
また、受験料も統一試験方式とネット試験方式で金額が違うといったことはありません。
どちらの方式でも同額ですので、自分に合った方式でチャレンジしていただければと思います。
ちなみに受講料は2級4,720円、3級2,850円となっております。
ネット試験方式で受験することのメリットとデメリット
ネット試験方式で受験することによってメリットももちろんあるのですが、反対にデメリットも考えられます。
メリットとデメリット、それぞれ整理してみましたので見ていきましょう。
ネット試験方式のメリット
ネット試験方式の最大のメリットは新型コロナウイルスの感染リスクが減らせるということに尽きますが、それ以外にももちろんメリットがあります。
まずは自分の好きなタイミングで受験できるということです。
統一試験だと年3回の試験日があらかじめ決まっているので、その日程に合わせて勉強を進めていかなくてはいけませんが、ネット試験方式ではテストセンターの空きがあり次第随時受験可能ですので、自分の都合にあった日程を選択できるのが大きな魅力です。
さらに何回受験しても良いので、残念ながら不合格となってしまった場合でも早いタイミングでリベンジが可能。
再チャレンジする場合、次の予約は試験日の翌日より3日後以降で予約を取ることができます。(試験を欠席した場合もこのルールが適用されます)
開催日程が多いということは受験機会も当然多くなりますので、仕事や就活で資格が必要な人にとっては非常にありがたいですね。
また、今までの統一試験だと、試験問題の当たり外れがあって受験タイミングによっては苦戦するなどの話も良く耳にしますが、受験機会が増えるということは、そのリスクも減るということになります。
ネット試験方式のデメリット
上記でメリットを取り上げましたが、もちろんネット試験方式にはデメリットもあります。
まず考えられるものとしては、問題用紙に直接メモができないということです。
日商簿記検定を受験したことがある方ならお分かりいただけるかと思うのですが、簿記の試験では問題用紙にもガンガン書き込んでいくスタイルの方が多いです。試算表作成問題とかだと顕著ですね。
それが真っ白なメモ用紙に書いていくとなると、うまく用紙を使わないとどの問題に対するメモなのかも分かりにくくなります。
特に、最終の見直しの時にメモがぐちゃぐちゃだと地獄です(苦笑)この部分はこれまでの試験方式と大きく変わる部分になるので、慣れるまではかなり手こずる方も増えるのではないでしょうか。
次に考えられるデメリットは、PC画面とマウスやキーボード操作に慣れる必要があるということです。
今の時代、パソコンの操作ができない方は少ないと思いますが、操作ができない・苦手という方は操作ミスによって打ち間違えたり、操作に時間がかかりすぎて試験時間に間に合わないということも想定できます。
また、ずっとパソコンの画面を見続けて回答していかなくてはいけませんので、目の弱い方やパソコン画面を見続けることに慣れていない方にとっては、多かれ少なかれ負担となるでしょう。
試験方式に慣れる、目を慣らすという意味でも、サンプル問題は解いておいた方が無難だと思いますので、上述した各資格学校のサンプル問題を解いて慣れておくことをおススメします。
ネット試験はいつから開始?これまでの統一試験はなくなるの?
ネット試験開始は3級が2020年12月14日(月)から、2級が2020年12月21日(月)より随時開催となっております。
申込日程は11月末から始まっているため、受験を考えておられる方はテストセンター予定表で日程をご確認ください。
で、上記でも少し触れましたが、完全にネット試験に移り変わるのではなく、従来の統一試験方式も継続して実施されるので両試験方式で受験が可能になります。
コロナ禍がきっかけで日商簿記2級・3級が両試験方式となりましたが、これからの未来、他のいろんな資格試験でも同様の方式になっていくかもしれませんね。
ネット試験の申し込み方法は?会場はどこ?
ネット試験の申し込み方法は、上述したとおりインターネット受付のみとなっており、全国CBTテストセンターの応募フォームから必要事項を入力し申し込みをします。
流れとしては以下のような感じ。
- 全国CBTテストセンターHPから「テストセンター空席照会」をクリック
- 受験希望級を選択(2級or3級)
- 希望エリアと希望日程を入力し、検索
- 各テストセンターの予定表が表示されるので、詳細の時間を選択する
なお、ネット試験で初めて受験申し込みをされる方は、上記以外にユーザIDとパスワードの取得が必要になります。
メールアドレスや名前、電話番号などを入力する簡単なもので、登録自体は3分ほどあればできます。
受験予約については、申し込みをした日から3日以降(例:12/20申込の場合12/23以降)に開催される試験から予約可能。
試験会場は全国各地に100か所程度用意されていますので、試験会場一覧で自宅に近い会場などをピックアップしておかれると良いでしょうね。
なお、当サイトではネット試験の申し込み方法を画像付きで詳しく解説している記事もご用意しております。
「よっしゃ!挑戦してみるぜ!」という方は以下の記事通りに手続きを進めてみて下さい^^
日商簿記2級・3級のネット試験まとめ
ここまで、ネット試験方式(CBT方式)開始に伴いその内容を解説してきました。
新型コロナウイルス感染症対策の措置で試験方式が追加になりましたが、この変化が現代社会の傾向に非常にマッチしていて、私個人的にはとてもいい結果に繋がったと思っています。
自分の都合がいいタイミングで受験できたり、受験機会が増えたりなどメリットも多いですし、受験者にとってはラッキーなことだと思います。
ネット試験が導入されて「合格者が増えて簿記資格の価値が下がってしまうんじゃないか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、難易度や試験範囲が大きく変わるわけではありませんので、簿記資格のニーズは今後も高いものになっていくと思います。
まずは試験合格を目指して勉強をしっかり頑張っていきましょう!
なお、統一試験の概要をまとめた記事も別で作成しておりますので、統一試験で申し込みを検討中の方は以下の記事も参考にして下さい♪
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